イオン大久保店が閉店 (宇治市)


《城南新報2016年6月1日付紙面より》
 

一人ひとりに花を贈り、感謝の気持ちを伝える従業員ら
一人ひとりに花を贈り、感謝の気持ちを伝える従業員ら

37年間、愛されてきたイオン大久保店(吉原立夫店長)=宇治市大久保町=が31日、閉店した。今後の利活用は未定。市は買い物弱者対策として、近く近隣のコンビニ等に惣菜や生鮮食品などの取り扱いの検討を要請する方針だ。

 

イオン大久保店は1979年3月8日、ニチイ大久保店としてオープン。食料品、日用品など何でもそろい、近隣市町からも大勢の買い物客が訪れた。97年4月には㈱ニチイが㈱マイカルに社名変更したことに伴い、大久保サティに改称。2011年3月にはマイカルがイオンリテール㈱に吸収され、現在の名称となった。
 当初はテレビCMが流されるなど話題をさらったが、売り上げはピーク(91年)の約3割まで減少。共働き世代の増加などで買い物ニーズが変化する中、賃貸物件の中での対応が限界に達した。
 最終日は人が途切れることなく訪れ、長年の利用者から「かつての活気に満ちた雰囲気」との声も…。閉店時のお見送り時には、従業員が買い物客らに「ありがとう」と花を渡した。
 閉店セレモニーでは、約200人が見守る中、吉原店長が「これだけのお客さんの顔を見ると、本当に寂しい。37年間、いろいろなことがあったが、ここで営業ができたのは毎日、買い物に来て頂いたお客様のおかげ。本当に37年間、ありがとうございhttp://www.j-shinpo.co.jp/hp/wp-content/uploads/2016/06/topic1-1.jpgました」と挨拶。従業員が整列してお礼を述べてお辞儀すると、あちこちから「お疲れ様」「ありがとう」の声が上がった。
 近くに住む60代主婦は「ニチイ時代から、ほぼ毎日利用した。なくなったら嫌。またスーパーができることを期待している。今後(大久保駅高架下の)ハーベスなどを利用すると思うが、毎日は通えない」と口にした。
 閉店後の利用に関して、建物所有者(城陽市寺田)は「イオンリテールとの賃貸契約が残っており、引き続き調整中」と説明。イ社は「今回、撤退ではなく、一旦閉店と思っており、引き続きオーナーと協議し、1日も早く方向性を決めたい」と話した。
 両者に対しては宇治商工会議所、府、市の3者が連携する中、今後の展開についての対応を継続していく。
 一方、買い物弱者対策として、同商議所は近隣での生鮮食品等の取扱店舗の情報を収集しており、近く市を通じて地元自治会や地域包括支援センターに提供する予定。同商議所は、さらに生鮮食品取扱店に対し、近く配達サービス等の検討を要請する。また、市も近隣のドラッグストア、コンビニに惣菜や生鮮食品の取り扱いの検討を要請する方針。府は市外の店舗に、市域にも広告を入れるよう求めていく。

大勢のお客様の前で閉店挨拶を行う吉原店長
大勢のお客様の前で閉店挨拶を行う吉原店長