宇治田原で今年も発見「金色カエル」


《城南新報2016年6月4日付紙面より》

 宇治田原町郷之口中林の今西利行さん(63)が、昨年に続き同町南薬師前の水田で「金色のオタマジャクシ」を発見した。連絡を受けた生物研究家の中川宗孝さん(城陽環境パートナーシップ会議運営委員)が8匹を捕獲し、立命館宇治中学校高等学校の理科教諭・竹内康さんに飼育を依頼。同校の自然科学部に所属する中学生らが観察を続ける中、スクスクと黄金色の「カエル」に姿を変えようとしている。近く京都水族館に譲渡する予定で、一般公開が期待される。

 
 アルビノ(色素欠損突然変異)の「ニホンアマガエル」。
 アマガエルは皮下の3つの色素(黒・黄・青)を変化させ、体色を変えることができるが、このうち1つでも欠けてしまうと変異し、約20年前には久御山町で「トマト色」が見つかっているほか、2004年には宇治田原町で「青色」のカエルが発見され、06年に発刊された同町「野生生物レッドデータブック」にも記載されている。
 そして、すべての色素を持たないアルビノは、輝くような金色(透明感のある黄色)になる。
 生まれる確率は100万分の1とも言われ、探し求めるマニアも多いが、紫外線に非常に弱いほか、目も見えないものが多いことから、すぐに衰弱。
 目立つ色から、鳥に捕食される危険も高く、人目に触れることは「ほとんどない」という。
 全国的にも「非常に希少」な金色オタマジャクシは昨年、今西さんが偶然見つけ、今年もほぼ同じ場所で確認した。
 前年は生き残った1匹を京都水族館に託したが、足に不自由なところあり、一般公開には至らなかったが、今回は中川さんが橋渡しをした立命館宇治中学校高等学校で慎重に飼育されている。
 竹内教諭が顧問を務める自然科学部の中学生ら35人が観察を続けているほか、高校生の生物基礎の授業では遺伝子の突然変異を学ぶ貴重な教材として活用される。
 3日の部活動では足が生え、ほぼカエルに変身した生体が、ピョンピョンと元気に飛び回る姿も目にした。
 今後は植物食から肉食(虫類)に変わっていくため、専門的な飼育技術を要する京都水族館に近く譲渡する予定。
 幸運を呼ぶとも言われる金色のカエルが、水族館の人気者になる日が楽しみだ。
▼立命館宇治中学校自然科学部の木原健斗部長(3年生)「もっと白っぽい感じかと思っていましたが、金色でとてもきれい。生物の授業で学ぶ遺伝子の不思議を目の前にしているようです。こうした分野の研究をしたいと思うきっかけにもなると思います。京都水族館で展示されたら是非、見に行きたいです」

立命館宇治の自然科学部員たちが貴重な生態を見守っている
立命館宇治の自然科学部員たちが貴重な生態を見守っている