土割祭(久御山の玉田神社)


《城南新報2016年7月12日付紙面より》
 
 久御山町森の玉田神社(野口重典宮司)で10日、伝統神事の土割祭が執り行われ、関係者らが農作物豊穣、悪疫退散を願った。
 同神社伝によると、明和7(1770)年は5月末から雨が一滴も降らず、水分を失った大地は割れ、大干ばつに襲われて農作物は全滅。加えて悪疫が流行したため、事態を重くみた淀城主・稲葉丹後守が、悪疫除けと五穀豊穣を願って同神社を参拝すると、7日目に大雨が降り、悪疫も消滅した―と伝えられている。
 それ以来、250年近くにわたり、雨乞いを祈願する神事として「7月10日」に実施されているが、近年は「7月の第1日曜日」と設定。今年は久しぶりに10日開催となった。
 神事には宮総代の内田重信代表、小森忠司さん、児嶋俊和さんの3人をはじめ、奉賛会、宮世話ら20人余りが参列した。野菜や果物、洗い米などを神前に供え、野口宮司が祝詞を奏上。巫女が剣や扇子を使って湯神楽の舞を奉納した。
 本殿横には、事前に一旦沸騰させて80℃程度に冷ました熱湯を入れた大釜を用意した。神酒や塩、お米を入れた後、柄杓(ひしゃく)で桶に熱湯を入れ、本殿に奉納。巫女がササの葉を熱湯に浸した上で、大空に向かって勢いよく振り上げると〝干ばつで割れた〟大地に熱湯が染み込んだ。今年は特に激しく熱湯が振り撒かれ、参列者らが熱湯のしぶきを受けて無病息災を祈願。熱湯は夕方まで置かれ、近くの住民らが持ち帰った。
 

巫女が大釜に入った熱湯を周囲に振り撒く
巫女が大釜に入った熱湯を周囲に振り撒く