世界一周目指す人力車 城陽・里の西保育園に


《城南新報2016年10月8日付紙面より》
 
 4年後の2020年東京五輪をアピールするため、人力車で世界一周を目指し先月5日に東京・浅草を出発した車夫(しゃふ)3人が7日、城陽市内を通過。その道中、社会福祉法人城陽福祉会(石田實理事長)運営の「里の西保育園」に立ち寄り、年長児らに優雅な体験試乗のひとときを提供した。
 
 里の西保育園(石田麗子園長)を訪れたのは、約3年かけて五大陸の制覇を目指す京都市出身の鈴木悠司さん(26)と、元勤務していた会社の同僚の平野謙さん(26)=東京都出身、高橋圭輔さん(26)=秋田県出身の若き男性3人。
 発案者である鈴木さんによると、2020年の東京五輪・パラリンピックに向けて、日本の文化である人力車を世界の人々にアピールすべく、五輪マークの象徴である『五大陸制覇』を思い立ったという。
 2013年に大阪学院大学を卒業後、鈴木さんは「世界一周を夢見て、資金集めのために」と上京。観光名所の浅草で車夫の仕事をしながら、人力車の製造メーカー・東京力車に就職。いつしか「この人力車で世界一周を」との思いが募り、帯同してくれる仲間を呼び掛けたところ、平野さんと高橋さんが応じた。
 9月4日、東京での出発式では女子レスリングの浜口京子さんから『気合い』を注入してもらったという3人。翌5日正午に浅草寺前を出発し、まずは大阪南港へ向けて日本列島を西下。33日目となる7日、鈴木さんのふるさとである京都に入った。
 同保育園の音楽講師である石田陽子さんの知り合いであるシンガーソングライターの松尾優さんと、鈴木さんが友人関係という縁で、この日の来園が実現。園内ホールでは、年長児が整列する中、車夫3人がそれぞれ自己紹介を行った。そのあと、幾度となく来園経験のある松尾さんのピアノ伴奏でオリジナル曲『君が大人になって』=サカイ引越センターCMソングや、童謡『ふるさと』を園児らが元気よく合唱。「世界一周頑張ってください」とのエールとともに、車夫一人ひとりに手作りメダルが贈られた。
 そのあと、隣接する特別養護老人ホーム「ひだまり久世」(石田勝也施設長)玄関前に移動し、年長児が3人ずつ体験試乗する中、人力車が同保育園前との間をピストン運行。人力車に乗った年長児のうち、平根飛琉くん(5)は「楽しかった。怖くなかったよ」と感想を話した。
 なお、鈴木さんらは、これまでテントや24時間営業の「マンガ喫茶」など寝泊りしていたが、しばらくは(鈴木さんの)実家がある京都に滞在。11月1日に人力車とともに、中国・上海市へ向けて大阪南港を出航するという。
 

人力車に乗り、思い出を刻む年長児ら
人力車に乗り、思い出を刻む年長児ら

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