国民保護共同実動訓練 宇城久の消防も参加


《城南新報2017年2月3日付紙面より》
 
 大規模集客施設でのテロを想定した国民保護共同実動訓練が2日、伏見区の京都競馬場など府内5会場と総理官邸で同時に行われた。国民保護法に基づく訓練で、府内では2010年以来、2度目。19年のラグビーワールドカップ、20年の東京オリンピック・パラリンピックを前に、関係機関が緊急事態への初動対応を確認した。
 
 内閣官房と府、京都市の主催。行政機関と府警、京都市消防局、府内5消防本部、自衛隊、医療機関など41機関と被災者役の計約1000人規模で実施した。地元からは宇治市、城陽市、久御山町の各消防本部、京都岡本記念病院、宇治徳洲会病院などが参加した。
 京都競馬場で国際競走レース開催中、1階投票所付近で観光客の列に化学薬剤「サリン」が散布され多数の死傷者が発生したと想定した。
 京都競馬場では午前11時すぎ、場内アナウンスで異変を告知し、競走の取り止めや入場制限、避難誘導が行われた。消防の救助工作車や自衛隊の車両が次々に到着し、有毒気体の検知や汚染されたエリアの設定をした後、同30分ごろから要救助者の救出、救助活動、除染が始まった。
 DMAT(災害派遣医療チーム)は応急救護所を開設。現場から救急車やヘリコプター、バスを使って被災者を搬送した。
 地元の宇治市消防本部は特別救助隊員らが訓練に参加した。救助工作車で現場に到着後、有毒物質を通さない密閉性の防護服を装着。背中の酸素ボンベと合わせて約15㌔にもなる装備で、5人1チームの息の合った連係プレーを繰り広げ、救助した被災者を担架に載せて除染のテントまで搬送した。
 また、訓練では、外国人観光客の被災も想定し、多言語メガホンを使った避難誘導訓練や医療通訳の資格を持つ医師による救護活動も行われた。
 

防護服に身を包み、負傷者を搬送する宇治市消防本部の隊員たち
防護服に身を包み、負傷者を搬送する宇治市消防本部の隊員たち