源氏物語の世界に300人誘う 宇治っ子朗読劇団☆Genji


《城南新報2017年3月14日付紙面より》
 
 公益財団法人・宇治市文化センター講座「宇治っ子朗読劇団☆Genji」(中井綾香団長)の「結成5周年記念公演~吹奏楽とコラボ~」が12日、同センター小ホールで開かれ、児童・生徒らの元気いっぱいの演技・演奏が約300人の聴衆を魅了した。
 朗読劇団は古典の日(11月1日)制定を記念して2012年度誕生。「ひとりものがたり」で知られる六嶋由美子さん、篠笛・装束着付けの奈須秀子さん、辻久さんが指導に当たり、源氏物語の市民への浸透を図っている。
 第5期生は小学3~6年生までの12人(男子3人、女子9人)で構成され、昨年6月に活動を開始。市内外のイベントなどに出演し、度胸と腕を磨いてきた。
 活動の集大成となるこの日、全国マーチングコンテスト2年連続金賞受賞の宇治中学校吹奏楽部(山田祈部長、53人)との初コラボレーションが実現。事前練習で3回合わせただけだが、演奏、そして合唱とも息をピッタリ合わせた舞台を披露した。
 従来は、光源氏の死後の世界である源氏物語「宇治十帖」だけを朗読してきたが、今回は光源氏誕生となる第1帖「桐壷」を初めて朗読。平安時代の装束を身にまとい、動きを多く取り入れた演劇要素も加えた。
 メーンの宇治十帖は、源氏の息子・薫、孫・匂宮による女性の〝争奪戦〟。源氏の異母弟にあたる八宮の娘2人(姉・大君、妹・中君)を巡る物語が続き、次に中君の異母妹の浮舟を巡るもの。浮舟は薫、匂宮の求愛に耐えられなくなり、宇治川に身投げしたものの、一命を取りとめて出家する内容で、劇団員らは現代風にアレンジした掛け合いも織り交ぜ、面白く紹介した。
 劇中、吹奏楽部は場面に合わせて「宇治十帖の歌」などを演奏。座席の最前列には合唱隊も編成され、劇団員と生徒がいきいきと発表した。
 フィナーレでは、AKB48のヒット曲「恋するフォーチュンクッキー」を平安バージョンに仕立てて踊るお馴染みのシーンも…。会場からは大きな拍手が送られた。
 公演を終え、中井団長(西小倉小6年)は「無事に終わり、ほっとしている。お客さんにたくさん笑ってもらえ、楽しんでもらえて良かった。源氏物語はガッチガチのイメージがあるかもしれないけど、そうじゃない。もっと多くの人に古典を身近に感じてもらいたい」と笑顔で話した。
 なお、第6期の受講生は5月3日から31日まで募集する。対象は小学3年生から高校生。問い合わせは同センター℡39‐9333まで。
 

宇治中吹奏楽部とコラボする「宇治っ子朗読劇団☆Genji」
宇治中吹奏楽部とコラボする「宇治っ子朗読劇団☆Genji」