春告げる「双盤念仏」 鉦講の若者ら奉納 (安養寺)


《城南新報2017年3月14日付紙面より》
 
 久御山町東一口の浄土宗安養寺で11、12日の2日間、春祭りの法要が営まれ、集落に鳴り響く「双盤念仏(そうばんねんぶつ)」の鉦(かね)の音が春の訪れを告げた。
 同寺の春祭りは、かつて東一口の漁師・弥陀次郎が夢のお告げで淀川の神の木淵から十一面観世音菩薩を引き揚げたのが始まりとされ、毎年、彼岸入り前の土曜、日曜に行われる。
 双盤念仏は10基の鉦を並べ、リーダー役の「頭(かしら)」と呼ばれる打ち手が9人を導きながら、独特の節回しで「南無阿弥陀仏(なむあみだぶつ)」などと念仏を唱える。南山城地方で唯一の伝承念仏で、府無形民俗文化財。地区内の男性らでつくる保存会の鉦講メンバーが奉納に向けて連夜練習を重ね、伝統を受け継いできた。
 奉納は11日夜に1回、12日に計3回行われた。地域住民や参拝者が大勢見守る中、鉦講の若者らが節回しや力強い鉦の音を堂内に響かせ、季節を彩った。
 

双盤念仏を奉納する保存会の鉦講メンバーたち
双盤念仏を奉納する保存会の鉦講メンバーたち