“芝山遺跡” 刀や勾玉…続々と 新たな古墳4基、被葬者は!?


《城南新報2017年5月12日付紙面より》
 
 京都府埋蔵文化財調査研究センターは11日、城陽市富野中ノ芝の新名神高速道路整備地内で行っていた「芝山遺跡」第16次発掘調査結果を発表。2つの調査地内から、5~6世紀にかけての古墳時代に建造された新たな古墳4基を検出した。この遺跡内で初めて見つかった鉄刀をはじめ、勾玉(まがたま)や須恵器も出土し、古墳時代前期末の首長墳である梅の子塚1・2号墳を頂点とする被葬者たちの序列など歴史ロマンをかき立てる。現地説明会は13日(土)午前11時から。
 

縦長の埋葬施設が並ぶ溝に囲まれたB地区の方墳
縦長の埋葬施設が並ぶ溝に囲まれたB地区の方墳

 「芝山遺跡」は、城陽市の東部丘陵地の西端に位置し、1970年ごろから関電の鉄塔建て替えや府道・市道整備などで継続的に調査が進められている。
 1977(昭和52)年度に始まり、第16次(昨年4月25日~今年3月3日)を迎えた発掘調査では、新名神整備ルートにあたる富野中ノ芝、府道沿いのB地区(3290平方㍍)とD地区(1000平方㍍)で成果があり、11日、府埋文センターから報道関係者に概要説明があった。
 府道東側で、それぞれ全長87、65㍍に及ぶ前方後円墳を擁する梅の子塚1、2号墳と尾根伝いにあるB地区では、方墳2基と埴輪棺3基などを検出した。
 1辺がそれぞれ9、13㍍の古墳1、2には、長いもので6・7㍍もの縦長の埋葬施設が見つかり、割竹形木棺を納め、粘土で目張りした跡も確認。長さ5㌢オーバーの府内最大級となるメノウ製勾玉1点や、木質が付着して木箱に収められたのではないかと推測される青銅鏡も出土した。
 少し離れた位置に円筒や朝顔形を組み合わせた埴輪でできた棺も3基点在。盾とみられる線刻を施したものもあり、これらは古墳時代前期後半~中期前半(5世紀初め)のものとみられる。
 一方、府道西側にあるD地区では円墳2基と奈良時代の掘立柱建物跡などを検出。古墳は直径11㍍ほどで、芝山遺跡内では初めての鉄刀(長さ110㍍)や須恵器壺なども見つかり、古墳時代後期前半~中ごろ(6世紀前半~後半)のものと判断した。
 府埋文センターは「方墳2基の被葬者は、梅の子塚に葬られた首長に仕えたクラスの有力者、少し時代が下る円墳2基は、富野地区に基盤を築いた人たちでは…」として、想定よりも広がる古墳群の存在を示唆する。
 なお、13日(土)午前11時から現地説明会が開かれる。発掘現場は、府立木津川運動公園近くの府道沿いにあり、竹林を切り開いたところ。JR長池駅から徒歩15分。車で来場する場合は、五里五里の丘(府立木津川運動公園)駐車場を利用すること。小雨決行。
 

府内最大級というメノウ製勾玉
府内最大級というメノウ製勾玉

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