水石『神遊』の世界へ 10日から展示会 (宇治愛石会)


《城南新報2017年6月10日付紙面より》
 
 宇治愛石会(野村鹿鳴会長)の水石展が、きょう10日から宇治公民館で始まる。会員の感性と自然の美しさが織り成す作品が来場者の心を和ませる。
 水石は、山や川などで採取した自然石を楽しむ室内飾り。石の形状や色、紋様、たたずまいが山の遠景や海原に浮かぶ島、滝など、自然の情景を思い描かせ、独特のわびさびをもたらす。宇治橋付近の川底と琵琶湖の水面は約70㍍の落差があり、激流で石がもまれるため、宇治川や瀬田川は全国屈指の探石スポットとして有名だ。
 展示会は今年で72回目。会員5人が宇治川や瀬田川、鞍馬や貴船などで探石し、15㌢以下の小品席17点、普通席25席をしつらえた。こだわりの台座や水盤といった飾り、砂を使った演出も相まって、個々の世界観を際立たせている。「畝傍(うねび)山」と題して、山の稜線を思い起こさせる瀬田川石を配し、五重塔がある山すそに鹿が遊ぶ風景を表現した作品も並ぶ。
 野村会長は「水石の神髄は、精神を自分の世界に遊ばせる『神遊(しんゆう)』。石を見て、心にゆとりが生まれたり、豊かな心持ちになれるのが楽しみ。こんな世界を、ぜひ知ってもらいたい」と話す。
 11日まで。午前9時30分~午後4時(最終日は午後3時)。入場無料。
 

趣き深い水石の作品が勢ぞろいした会場
趣き深い水石の作品が勢ぞろいした会場