京都博イベント 11月に開席 産学官連携「黄金の茶室」


《城南新報2017年6月17日付紙面より》
 
 宇治茶の魅力を発信する「お茶の京都博」のエリアイベントに向け、久御山町は豊臣秀吉が愛用したとされる「黄金の茶室」になぞらえた茶室づくりをスタートさせた。町内企業の技術を生かして、産学官連携で現代流の茶室を製作し、11月の同イベントで茶席を催す。
 

技術が詰まった現代版「黄金の茶室」のイメージ
技術が詰まった現代版「黄金の茶室」のイメージ

 府南部の地域振興策「お茶の京都」ターゲットイヤーの今年度、町はエリアイベントとして11月4日、5日の2日間、「カブキモノ茶宴」と題した催しを役場敷地内で行う。
 茶宴の目玉は、秀吉にちなんだ「黄金の茶室」。製造業を中心に多数の事業所が集積するものづくりのまちの技術と茶文化の伝統を融合させ〝一坪茶室〟を製作する。
 オンリーワンの茶室づくりへ、町や町商工会、府、町内事業所、東京都で昨年11月に行われた京都博のPR行事をきっかけに町と親交を深めている東京大学生産技術研究所の川添善行准教授(建築家)の研究室の関係者など20人余りでつくる実行委員会が先月発足した。企業側は、電気・電子機器組み立てや板金・プレス加工、樹脂加工、印刷など8社ほどが参画。同研究室がデザイン・設計を担当し、各事業所が技術を持ち寄る。
 茶室はパネルを組み合わせる形状。秀吉に茶頭として仕えた千利休が板切れを集めて作ったような質素な構えをイメージした。16日に町議会棟であった2回目の会合では、各企業が取り組み状況を報告した。真空技術を生かした茶釜や、掛け軸、金色の内壁塗装、ろうそくの揺らめきを思い起こさせる内部照明など、これまでの提案について担当者が説明した。
 茶室の表面に久御山の土(砂)を使うアイデアも寄せられ、オール久御山で作り上げる作品に思いを巡らせた。
 川添准教授は「(パネルを)立てかけただけのようなところに、さまざまな技術が詰まっている。みんながワクワクすることが最後まで大切」「地域への愛情が根底」と呼び掛けた。
 会合は、折に触れて引き続き行う。エリアイベントの最終日は町民文化祭、商工会フェスタと同時開催となる。
 

茶室づくりに向けて意見を出し合う製作実行委員ら
茶室づくりに向けて意見を出し合う製作実行委員ら