宇治川河畔に新店舗 ショップとギャラリー 宇治の老舗窯元「朝日焼」


《城南新報2017年7月15日付紙面より》
 

宇治川の景色を望むことができる明るく開放的な茶室
宇治川の景色を望むことができる明るく開放的な茶室

 400年続く宇治市の老舗窯元「朝日焼」が、工房に併設する店舗を移転し、きょう15日、宇治又振の宇治川河畔に新店舗「朝日焼shop&gallery」をオープンさせる。茶室や工房でつくられた茶器や器を紹介するショップ、旧店舗になかったイベントやギャラリーのスペースを設け、宇治の茶文化の継承を目指す。
 朝日焼は江戸前期の高名な茶人、小堀遠州の指導を受けた遠州七窯の一つ。宇治の土を使って「茶の湯」「煎茶」文化の器を制作してきた。開窯からの伝統と今後の新しい茶文化を発信する拠点として、新店舗を計画した。
 工房から徒歩1分の宇治川に隣接する平屋を大規模改装。宇治川に向けて開口部とデッキを設け、川の流れを借景に。出入り口につながる庭もしつらえ、周囲の情景に溶け込む構えにした。空間デザインにも、伝統の中にモダンな要素を取り入れた。
 イベントスペースは「体験・体感」を大切に、お茶のもてなしやワークショップなどを企画。ギャラリースペースには松林豊斎の茶道具などを紹介する。
 三畳余りの茶室には開放的な出窓で光を取り入れ、遠州が好んだ明るい空間に仕上げた。眼前に宇治川が広がる中で茶会などを開く。
 同窯元の十六世松林豊斎さん(36)は新店舗のスタートに「朝日焼は宇治の茶文化、茶生産者や茶師とともに歩んできた窯元。茶文化を育み、何かを付け加えたり、時代の生活感に合わせて変形し、次世代に伝える2歩、3歩にしたい」と話す。
 月曜休館(祝日の場合は翌日休館)。午前10時~午後5時。今後、急須の使い方を紹介するワークショップや和三盆をつくる催しなどを開催する。フェイスブックで申し込みを受け付ける。
 

和の伝統にモダンな要素を取り入れた新店舗の室内空間
和の伝統にモダンな要素を取り入れた新店舗の室内空間