復興ヒマワリ満開 府南部豪雨5年 山間に黄色のじゅうたん


《城南新報2017年8月19日付紙面より》
 
 宇治市の志津川地区の一角で、住民が育てたヒマワリが見頃を迎えた。山間に黄色のじゅうたんが広がり、人々を楽しませている。大輪の花は、5年前の豪雨災害で犠牲になった夫婦宅跡を向いて咲き誇っており、住民も「ご夫妻を供養しているかのようだ」と感慨深げだ。
 
 志津川地区まちづくり協議会(村田敏男会長)が進めている花いっぱい運動。協議会メンバーの林憲治さん(61)が育ててきた。林さんは地区の活性化を見据えた特産品づくりの一環でハチミツの収穫を手掛けており、荒地の改善とミツバチの蜜源づくりに向けて初めて取り組んだ。
 地権者の快諾を得て、雑草が生い茂って荒れていた農地を、林さんが中心となってヒマワリ畑にした。トラクターで整地し、6月下旬のクリーン活動に合わせて約300平方㍍に1000粒の種をまいた。「耕作していなかった所なので、草の根っこがすごかった。雑草を何回取っても追いつかなかった」という。住民が林さんから種をもらってポットにもまいたが、若芽の頃にシカに食べられ、これだけ群生できたのは防護柵やネットのあったこの場所のみ。
 ヒマワリは順調に育ち、高さ2㍍前後のものも。府南部豪雨の発生から丸5年を迎えた14日には、満開となった。大輪はくしくも、豪雨で濁流と化した志津川に家が流され亡くなった西山栄三さん、ハツミさん夫妻宅の跡を向いていた。
 ヒマワリが咲き誇る光景は、住民に「きれい」「今まで見たことがない」などと好評を博している。池尾方面につながる高台の道からも臨むことができ、通行人の評判も上々。
 ヒマワリは災害からの復旧・復興のシンボルとしても全国に広がる。今がちょうど見頃。林さんは「これだけきれいに咲いてくれて良かった」と充実感をにじませている。
 

咲き誇るヒマワリに囲まれ、充実感をにじませる林さん
咲き誇るヒマワリに囲まれ、充実感をにじませる林さん