“城陽模型” 45年の歴史に幕 フリースクール開校へ


《城南新報2017年8月19日付紙面より》
 
 創業45年となる城陽模型=城陽市寺田高田=が8月末で店じまいし、次代を担う人材育成フリースクールと放課後デイサービスを併設した施設の開所を目指す。昭和から平成にかけて、近所の子供たちがプラモデルやミニ4駆などに歓声を上げた場所が、新たな未来の夢発進基地に生まれ変わる。
 

西村さん親子と、塩田さん(左下)、松井さん(左上)
西村さん親子と、塩田さん(左下)、松井さん(左上)

 城陽模型は、1972(昭和47)年創業。府道城陽宇治線「寺田交番」の西隣りで、80年代にプラモデルも人気を集めたガンダムのイラスト看板が目印。遠方から商品を求めてやって来る人もあり、ピーク時には他に会場を借りて、ラジコンやミニ4駆大会を開いたという。
 昨年、店主の西村啓子さん(75)が2度にわたる大たい骨骨折で入院・リハビリを余儀なくされ、夫・喜治さんの後を継いで次男・知己さんが土・日のみ店番する短縮営業へ。啓子さんが「80歳までやろ思てたけど、息子に任せた」と託し、長男・幸久さんが、フリースクールを開くため、物件を探していた女性に持ちかけた。
 今回、同店2・3階合計約60平方㍍を間借りするのは、NPO法人・志塾フリースクールきょうと(塩田昌代理事長)。幸久さんとは青年会議所活動を通じた縁で、府内でも先駆的な、フリースクールと放課後デイの併設に踏み出す。
 塩田さん(41)は、ここ3年、同じく寺田で学習塾を開き、地元の幼児から高校生までの学力向上をサポート。その中で、「人間性や社会性を伸ばせば、十分に生きていける」との信念がふくらみ、さらに敷居の低い、「(不登校など)生きづらそうにしている子供たちが成長できる場所」へ向け、全国各地のフリースクールを見学するなどして可能性を模索してきた。
 完全少人数制で、学習支援と運動(体操)を具体的活動に掲げ、9月開設を目指す。門戸を広げて、不登校や、精神障害のある子供たちを受け入れたいという。
 イベントなどを通じて同志の絆を深めた松井久幸さん(45)らと準備を進める。介護職を辞して教室長に就く予定の松井さんは「福祉を業とする者が、自ら壁を作っている。地域の一員として、実質のあるつながりを作りたい」と、放課後デイでこれまで培った知見を生かす。
 大学在学時に2女を出産、早くから育児と仕事を両立させた塩田さんは「(私の人生は)20年ぐらい早送り」と、からっと笑い飛ばし、「早く子育てが終わった。いろんな子供たちの支援に目を向けたい」と、意欲があふれる。
 当初、月~金曜の午前10時~午後5時まで開く予定。問い合わせは、塩田さん℡53‐2016まで。
 

今月末、閉店する城陽模型
今月末、閉店する城陽模型