お手柄主婦に「消防長表彰」 民家火災で人命救助 ◇宇治市消防本部◇


《城南新報2018年2月9日付紙面より》
 
 宇治市消防本部は8日、民家火災の現場で危険を顧みず高齢女性を救出したとして、同市小倉町の主婦、服部好子さんに消防長表彰を授与した。迅速で、適切な人命救助活動をたたえた。同表彰は2008年以来、10年ぶりのこと。
 
 同本部によると、火災は先月25日午後1時50分ごろ、小倉町神楽田の住宅街で発生した。
 服部さんは家事の最中、こげ臭いにおいに気付き、隣家から黒煙が上がっているのを確認した。隣人の身を案じてすぐに駆け付け、玄関を入ったところで住人の高齢女性を見つけた。
 近隣に火事を知らせ、火の手が間近に迫る中、1人で女性を抱えて外に出ようと試みたが不可能だったため断念。そこで、通りすがりの女性2人のうち1人に「火事なので手伝って」と救出の協力を、もう1人には119番通報を依頼し、女性と連携して、消防隊の到着までに高齢女性を無事に安全な場所まで救出した。高齢者女性は軽症。早期の通報で類焼も最小限に食い止められた。
 服部さんは、市役所前「うじ安心館」内の消防本部で中谷俊哉消防長から表彰状を受け取った。「無我夢中で、(一緒に救助活動をした)もう1人の人の顔も、どういう形で引っ張り出したからも思い出せない。恐怖心より、おばあさんを出さないと、という気持ちだった」と振り返った。
 中谷消防長は「一連の判断は全く無駄のない大変素晴らしい行動。少しでも躊躇(ちゅうちょ)されていたら全く違った結果に変わっていた」とし、「このような迅速な救出は市民の模範」とたたえた。所轄の西消防署の吉田依明署長も「防火意識が高い方。勇気ある行動」と、救助活動の協力へ謝意を伝えた。
 なお、この火災で服部さんとともに高齢女性の救出に協力した女性はすぐに現場を立ち去ったため特定できておらず、同本部は「感謝状を贈りたい」と、申し出るよう呼び掛けている。なお、情報提供は同本部℡39‐9400へ。
 

中谷消防長から消防長表彰を受ける服部さん㊧
中谷消防長から消防長表彰を受ける服部さん㊧