京の伝統食 久御山で交流 旧山田家住宅で初フォーラム (ふるさと学ぶ会)


《城南新報2018年2月11日付紙面より》
 

東一口のふるさとを学ぶ会は巨椋池の川魚文化を紹介
東一口のふるさとを学ぶ会は巨椋池の川魚文化を紹介

 地元の食文化の伝承を目指す「京の伝統食フォーラム」が10日、久御山町東一口の旧山田家住宅などで初めて開かれた。伝統食の次世代への継承に取り組む府内の団体から約60人が参加し、講演に聞き入ったり、郷土色豊かな料理に舌鼓を打ち、交流を深めた。
 
 京の食文化伝承協会久御山支部の主催。同協会は、京都の主婦や研究者らでつくる市民グループ「おばんざい研究会」(代表=藤掛進・京都大学大学院農学研究科教務補佐)を母体に昨年9月に発足、久御山支部は「東一口のふるさとを学ぶ会」のメンバーが活動する。
 フォーラムは、巨椋池漁業を統帥していた大庄屋の元邸宅である旧山田家住宅を会場に、同協会の会長も務める藤掛さんが講演した。「食文化を継承するとは物(違い)・事(仕方)・訳(いわれ)を受け継ぐこと」などと語り、多様性や調理の仕方、食べ方、いわれの整理などを掘り下げた。
 ふるさとを学ぶ会のメンバーは、地域に息づく巨椋池の川魚文化を説明し、正月料理の「睨み鮒(にらみぶな)」の作り方や、伝統野菜の淀大根をフライで楽しむ方法などを紹介した。
 最後に藤掛さんは、旧山田家住宅が古くから地域の中心で、心のよりどころとなり、さまざまなことをやろうという力がまとまりやすかった―と指摘。地域の「よりどころ」の大切さを強調し、地域ごとに食文化を伝承するのが難しい場合は、新たな人を迎えて、全員で守っていく方策もある―と提案した。
 続いて、町の交流施設「まちの駅クロスピアくみやま」で行われた伝統食の展示会では、各団体が食材やレシピを解説し、参加者が試食した。地元・久御山からは鯉や鮒の甘露煮や型押し団子、モロコの飴炊きなどが紹介され、関心を集めた。
 今後も府内各地を会場にフォーラムを開催する予定。
 

伝統食の展示会で各団体から説明を受ける参加者たち
伝統食の展示会で各団体から説明を受ける参加者たち