本州最大級シマヘビ発見 体長1㍍65㌢ 城陽子ども科学賞「今年度も」


《城南新報2018年4月15日付紙面より》
 
 城陽市教委が市内小中学生の「学びの努力」をたたえるため、2016年度に創設した『城陽子ども文化・科学賞』。そのうち「子ども科学賞」を2年連続受賞している久津川小学校3年、松井優樹くん(8)=平川野原=が新年度早々に本州最大級・1㍍65㌢のシマヘビ(メス)を捕獲。自宅で飼育観察を始めている。今秋には、日本爬虫類・両生類学会で最年少研究者として共同発表に立つ予定。「子ども科学賞」3年連続ゲットも視界良好だ。
 
 松井くんが生き物に興味を持ち始めたのは、平川幼稚園年長クラスの時に、昆虫のドキュメンタリー映画を見たことがきっかけ。父親の裕之さんは樹木医で、もともと自然に触れる機会は多かったが、両親とも「動物が苦手」で飼育観察の手助けは一切していない。
 昨年度は、シマヘビと並ぶ日本固有種「アオダイショウ」の飼育・産卵について専門家から学んで、市販の冷凍マウスをエサとして与えたり、ミズゴケに水を含ませて飼育槽内の湿度を保つなど日々の努力を重ねた。
 その結果、アオダイショウはミズゴケに産卵し、その2カ月後には、ふ化に成功。これを観察記録にまとめ上げ、審査にあたった井関守教育長らが賞賛。2年連続の「子ども科学賞」に輝いた。
 松井くんのアドバイス役を務めているのが環境生物研究会の中川宗孝さん(65)=富野=。春休みだった今月4日、2人で八幡市内里の田園地帯へ自然観察に出向き、午後3時40分ごろ、防賀川に流れ出す農業用水路で、松井くんが一人で捕まえた大きな「シマヘビ」。遠く離れた場所で、イシガメの観察中だった中川さんが、その知らせを受けた時「優樹くんの手は、ヘビに噛まれて血まみれだった」という。
 中川さんが最も権威があると評する『原色日本両生・爬虫類図鑑』(北隆館)によると、シマヘビは、北海道・本州・四国・九州とその周辺諸島に幅広く生息しているが、体長は85㌢から1㍍50㌢の範囲内。「1㍍20㌢を超える固体は少ない」と掲載されている。
 伊豆諸島の神津島沖にある「祇苗島」では、海鳥の卵や雛を食べてシマヘビが超大型化して2㍍以上になった例も確認されているが、本州では、松井くんが捕まえた固体はかなり珍しい大きさ。
 正式に計測したところ『体長1㍍65㌢、体重682㌘』。中川さんは「このことが報道されることにより、大きなシマヘビ捕獲の報告が相次ぐことも期待できる」と話す。松井くんの今回の発見が爬虫類研究に一石を投じるかもしれない。
 いずれにしても、松井くんの自宅でのシマヘビ観察はスタート。昨年のアオダイショウ観察では「一時、飼育槽から逃げ出し、冷蔵庫の下から見つかる」というエピソードもあり、今回はしっかりと蓋をして日々、エサの好みや脱皮の周期など観察記録を取っている。
 一昨年度の昆虫、昨年度のアオダイショウに続いて、シマヘビの生態系を観察している松井くん。今秋の日本爬虫類・両生類学会で、中川さんとの共同発表に立つ予定で、「子ども科学賞」3年連続受賞にも期待が高まる。
 

シマヘビの飼育観察に励む松井くんと、その成果に期待を寄せる中川さん㊨
シマヘビの飼育観察に励む松井くんと、その成果に期待を寄せる中川さん㊨