日本一「てん茶」手摘み 3年生が作業体験 (城陽市古川小)


《城南新報2018年5月9日付紙面より》
 

児童らに新茶の手摘み作業を指導する菊岡祐一さん㊧
児童らに新茶の手摘み作業を指導する菊岡祐一さん㊧

昨年度の全国茶品評会で「産地賞」を獲得し、日本一の「てん茶」産地として知られる城陽市。その誇り高き伝統産業を学ぼう―と8日、古川小学校(田中保美校長)の3年生34人が地元の茶作り名人・菊岡政次さんの後継者・祐一さん(40)が管理する上津屋柳縄手の茶畑を訪れ、茶摘みを体験。黄緑色の新芽の柔らかさを体感した。
 
 この茶畑は5年前まで土地所有者の江森繁一さん(86)が栽培し、長年にわたって『地元の産業』について学ぶ同校3年生の体験の場として快く提供。江森さんから管理を引き継いだ祐一さんも、製茶シーズンの最盛期の忙しい中、2014年から毎年、児童らに茶摘み体験と製茶工場の見学、そして抹茶と茶だんごを味わってもらう社会貢献活動を行っている。
 学校から歩いて茶畑に到着した児童らは、祐一さんから簡潔に新芽の摘み取り方法を聞いたあと早速、黒色の覆いがかかった約10㌃の茶畑に入り、生育5年の幼木「さみどり」の手摘み作業を楽しんだ。
 3年生らはクラスごとに行儀正しく、祐一さんから新芽の摘み方を聞いて、黒色の覆い下の茶園へ。そのうち、伴柚希くん(8)は「茶摘みは初めて。とても楽しかった」との感想を口にした。
 祐一さんによると、今シーズンの茶葉は、萌芽から温暖な陽気が続いたため、1週間ほど生育が早い。4月21日から茶摘みを始め、今では最盛期に入り「このペースだと、5月いっぱいかからず、てん茶を摘み終える」と予測。このところの雨で茶葉の伸びもよく「お茶の出来は上々」と太鼓判を押した。
 茶摘み体験のあと、菊岡さん方の製茶工場に歩いて移動した児童らは、残念ながら前日に雨で茶摘みが行われなかったため、茶葉を乾かす工程を見ることはできなかったが、石臼で挽いた新抹茶と茶団子が振る舞われ、至福のひとときに笑顔をあふれさせた。
 なお、市内では、23戸の農家が総面積29・1㌶の茶畑で、年間23・4㌧の荒茶を生産しており、そのほとんどが抹茶の原料である「てん茶」。この日、摘んだ新芽は児童が個々に家庭へ持ち帰り、電子レンジとホットプレートで製茶したり、天ぷらにして味わうという。
 

城陽産の最高級抹茶を味わう古川小の児童たち
城陽産の最高級抹茶を味わう古川小の児童たち