拳四朗絶対的王者へ 「最後の難関」KO宣言 フィリピン合宿で自信 (プロボクシング)


《城南新報2018年5月23日付紙面より》
 
 城陽市在住でBMBジム=宇治市宇治里尻=所属のプロボクサー、WBC世界ライトフライ級チャンピオン・拳四朗(26)3度目の防衛戦が近づいてきた。決戦は25日(金)、舞台は東京・大田区総合体育館。相手は、ちょうど1年前に世界のベルトを奪取した前王者、ガニガン・ロペス(36)=メキシコ。1年前は2‐0(1人は同点)僅差の判定勝利だったが、今回は2度のフィリピン合宿で蓄えたパワーとテクニックで、拳四朗KO勝ちの期待十分だ。地元から後援会メンバーを中心に、100人近くが応援に駆け付ける。
 
 2013年東京国体Ⅴなど輝かしいアマ実績を引っ提げて、拳四朗がプロの世界に飛び込んだのは、名門・関西大学を巣立った14年春。
 東洋太平洋ライトヘビー級の元王者・永さん(54)の悲願だった『世界チャンピオン』獲得は、地元後援会(石田實会長)の熱心な支えと、本人の血のにじむ努力もあって、わずか3年で実現した。
 その歓喜の戦いは、ちょうど1年前に東京・有明コロシアムで行われたガニガン・ロペス(当時王者)との死闘。
 年の差が10歳あり、若さと勢いで「拳四朗有利」の前評判もあったが、終盤になってもロペスのスタミナは衰えず、最終12Rには壮絶なノーガードの打ち合いを展開。結果は、左ジャブで着実にポイントを重ねた拳四朗が2‐0で勝利したが、ジャッジのうち1人は同点、残る2人も2点差…と、まさに僅差決着だった。
 その後、拳四朗は昨年10月に同級元王者のペドロ・ゲバラ(メキシコ)に判定勝ち、12月には同級11位のヒルベルト・ペドロサ(パナマ)に4回TKO勝ちを収め、プロ12戦全勝(6KO)で、チャンピオン街道を突き進んでいる。
 拳四朗自身、3度目の防衛戦となる今月25日のロペス戦は、WBC世界ライトフライ級の絶対的王者へ「最後の難関」という見方が強い。
 前の試合から約5カ月の間隔が空いたことから、今年3月と4~5月にかけての2度、フィリピン合宿を行った拳四朗。日本には少ないサウスポーの強者たちとスパーリング重視のトレーニングをこなし、ロペス対策も十分だ。
 GW期間中に、BMBジムで本紙インタビューに応じた際、拳四朗は「距離感がつかめ、相手のパンチをもらわずに、自分のジャブが当たり出した」と、左利き相手の違和感を払拭したことを強調。
 2度のフィリピン合宿では、計100ラウンドのスパーリングと走り込みを十分に行い「状態はほぼベスト。後は減量のみです」とほほ笑んだ。
 連休明けからは東京・練馬区の三迫ジムでの最終調整に入り、セコンドとして信頼を寄せる父親・永さんも先週16日に東上。決戦へ向けて相手・ロペスの状態を見極めたり、マスコミ対応に追われるなど、拳四朗をサポートしている。
 地元の支援者に対し、拳四朗は「絶対にKOで勝って、京都に戻ります」と宣言。25日夜の歓喜の模様は、フジテレビ系列で全国生中継される予定だったが、関西地方だけはプロ野球「阪神VS巨人」(甲子園)の放送があり、ボクシング中継は午後9時から。ライブは3階級王者に挑戦する井上尚弥の試合のみで、拳四朗の戦いは残念ながらVTRとなりそうだ。
 

BMBジムで父親・永さんのミットへ鋭いパンチを打ち込む拳四朗(今月5日)
BMBジムで父親・永さんのミットへ鋭いパンチを打ち込む拳四朗(今月5日)