完熟大梅「城州白」仕込む  じっくり3年以上熟成 こだわりの梅酒作り (城陽酒造㈱)


《城南新報2018年7月4日付紙面より》
 
 明治28年(1895年)創業、地元産や無添加にこだわり続ける南山城地方唯一の造り酒屋・城陽酒造㈱(島本稔大代表取締役)=同市奈島久保野=で、青谷梅林で収穫したばかりの大梅『城州白』を使ったオリジナル梅酒の仕込み作業が最終盤を迎えている。酒蔵内では、ネットに満載したウメの実をクレーンで吊り上げてタンクに入れるダイナミックな作業が行われ、じっくりと最低3年間熟成させたあと、ビン詰めして消費者にもとに届けられる。
 
 城陽酒造では、根強い人気の清酒に加え、1991年6月、当時の今道仙次市長から「城陽の特産品を作ってほしい」との要請を受けて、国税庁からリキュール免許を取得した。
 女性でも飲みやすいことから一時、梅酒ブームとなり、先代社長の故・島本安会長の英断で「青谷梅林の城州白の実はすべて、我が社で引き受けるので、できるだけ完熟状態で出荷して下さい」と呼び掛けた時期もあった。
 最盛期には、ウメの実を年間40㌧以上、JA京都やましろを通じて買い取っていたことも…。しかし、梅酒ブームも落ち着きをみせ、3年以上熟成を原則とする梅酒の貯蔵タンクにも一定量確保できたことから、今シーズンはウメの実10㌧の仕入れにとどめ、生産農家には「果肉の多い、大粒(4L以上)で黄色くなったものを」と、お願いしたという。
 完熟にこだわった影響で、今年はやや遅めの先月25日から仕込みをスタート。7・5㌔㍑入りの大型タンクにホワイトリカーと液糖を入れ、酸化しないポリプロピレン製のネットに入れたウメの実2・5㌧を漬け込む作業を展開している。
 今シーズンは、原酒ベースで約25㌔㍑の梅酒を製造予定。市販されるのは「梅酒原酒」アルコール度数20度をはじめ、甘口で女性に好まれる「梅小枝」=同12度、梅酒らしい程よい酸味が特徴の「花小枝」=同16度の3種。サイズは一升瓶入りから180㍉㍑入りまで大小さまざまあり、今の時期、お中元の好適品として人気を博す。
 このほか、27年前に梅酒作りを始めた当初から、城陽酒造の梅酒を熱心に販売している「青谷の梅グループ」の酒販店=北海道~宮崎県の全国37店舗=だけのプライベートブランド『貴熟原酒』(7年もの)もあり、島本社長は「長年の信用で、限られた店だけで取り扱ってもらっています」と、心意気を話していた。限定商品に興味のある人は城陽酒造℡52‐0003まで。
 梅酒の仕込み作業は今週中には終わり、城州白がタンクの底に沈み、エキスが抽出し切る来年3~4月ごろ、実を取り除き、梅酒を別のタンクに移した後、入念に洗浄作業。そして、6月からの仕込みに備える作業工程を繰り返している。
 

豪快にクレーンで、タンク内に漬け込まれる完熟・大梅「城州白」の実
豪快にクレーンで、タンク内に漬け込まれる完熟・大梅「城州白」の実