世界料理五輪、銅メダリスト 6年生に夢は100%叶う OB笠松研太さんが体験談 (城陽市立寺田西小)


《城南新報2018年7月13日付紙面より》
 
 「ようこそ先輩」。城陽市立寺田西小学校(永野壽治校長、328人)で12日、同校卒業生で第24回世界料理オリンピック個人競技「銅」メダリストの笠松研太さん(40)を迎えた講話と調理実習が行われ、6年生2クラス65人に『夢をあきらめない大切さ』が伝えられた。
 
 笠松さんは、寺田西小から西城陽中、府立西城陽高校出身…と、まさに城陽市で生まれ育ち、現在は滋賀県草津市のクサツエストピアホテル調理部「宴会料理長」を務めている。
 中学時代にテレビ番組『料理の鉄人』を見るのが好きだったことをきっかけに、高校卒業後、同ホテルに料理人として入社。厳しい修業を積み重ね、「ぐるなびBEST・OF・MENU」で料理部門第3位(2007年6月)、デザート部門エリア賞(16年10月)を獲得。さらに、昨年1月にはドイツで開かれた第24回世界料理オリンピック個人競技に日本代表の一人として出場。見事「銅」メダルを獲得する快挙を成し遂げた。
 「寺田西小OBでこんなすごい人がいる」との情報をキャッチした同校は早速、草津市内の保育園や小学校で、笠松さんが生き方学習の講師を務めていたことから、社会貢献活動に熱心な同ホテルへ派遣を依頼。快諾を経て、この日、世界屈指の料理人が母校に凱旋する運びとなった。
 偉大な先輩の来校に、6年生らは興味津々の表情。1クラスずつ2校時分の枠で、講話と「オムレツ」、「シーフードピラフ」の調理実習を見聞きした。
 笠松さんは「料理の鉄人の審査委員長、岸朝子さんの『おいしゅうございます』の言葉を聞きたくて、料理の世界に飛び込んだ」ときっかけを話し「当時は、怒鳴られたり、叩かれたり、蹴られたり…が当たり前の時代。毎日、辞めたいなあと思う日々だった」と、下積み時代を振り返った。
 その経験から「君たちも中学、高校と進むにつれ、いろんな壁にぶち当たり『辞めたいなあ』と感じると思う。その時は辞める理由ばかりが頭に浮かぶが、そんな時は、続ける理由を探してほしい」と、児童らに訴えた。
 また、笠松さんは、世界料理オリンピック銅メダル獲得の模様を収録したDVDを放映しながら「1㍉の大小、1㌘のソースの量が勝敗を分ける料理人の世界」の一端を伝え、「夢は100%叶うと、ぼくは思う。叶わない人は、夢から逃げる人と辞める理由を考える人。チャンスは、みんなにあり、まず勇気を出して半歩でも踏み出してほしい」とアドバイス。
 最後に「失敗を恐れて、夢に挑戦しないことだけは辞めてほしい」と、可愛い後輩たちにエールを送り、後半は弟子と二人で、フライパンの使い方などプロの調理人の技を披露した。
 笠松さんは久々の母校に「2クラスしかなく、少なくなったなあ…と感じましたが、児童はみんな元気で、自分が通っていた頃と変わらない雰囲気。みんな真剣に話しを聞いてくれ、この中から一人でも料理人を目指す子が出てくれれば、うれしい」と感想を述べた。
 

調理実習でプロの料理人の技を披露する笠松さん
調理実習でプロの料理人の技を披露する笠松さん