城陽特産「城州白」天日干し 〝救世主〟農家に安心感 新市街地で本格化 (おうすの里)


《城南新報2018年8月4日付紙面より》
 
 京都唯一の梅どころ、城陽市で特産大梅「城州白」の天日干し作業がピークを迎えている。今夏は記録的猛暑も手伝って、作業は順調そのもので、青谷地域の生産農家に加え、久世荒内・寺田塚本地区「新市街地」内では、低塩京仕込みの独自製法で知られる㈱おうすの里(栗山淳次会長、栗山貴行代表取締役社長)=平川車塚=でも「城州白」を使った梅干し作りが本格化。今年は20㌧の厳選生梅を仕入れ、塩漬けした梅の実を一粒一粒丁寧に、ハウス内で干す作業を繰り返している。
 
 「肉厚で香りが良い」と、梅干しをはじめ、梅酒、和洋菓子の材料として人気の城州白だが、数年前には、酒造会社の生産調整の影響で、梅余り問題が発生。折角、実った梅を農家が木から地面に叩き落す事態に、城陽市やJA京都やましろも頭を悩ませていたところ昨年、新市街地に事業用地を確保した㈱おうすの里が〝救世主〟のように引き受け先として名乗りを上げた。
 同社は、栗山会長が1983年に創業。昔ながらの塩分20%の梅干しとは違い、減塩京仕込みの独自製法で、大粒梅を使った高級品をはじめ、梅酒やジュース、ゼリーなど次々と梅製品を消費者に届け、業績を伸ばしている。
 市やJA側から依頼を受け、初めて青谷の農家から「城州白」の実を引き取った昨シーズンは約8㌧を仕入れ、梅干しに加工。粒のサイズや皮の柔らかさなどを厳選した『梅美事(うめみごと)』=1個500円、9個箱入り5000円=、品種名をそのまま採用した『城州白』=190㌘入り1320円=、種を抜いて食べやすくした『甘福梅』=100㌘入り1100円=の3種を商品化し、先月から発売開始した。(価格はいずれも税抜き)
 絶品の『梅美事』は早くも品薄状態になるなど、城州白を使った新商品の評判は上々。
 今季は、城州白の仕入れ量を20㌧に増やし、青谷の生産農家から新市街地内の「作業場兼倉庫」に運び込まれた梅の実を、専用容器で塩付けし、昼間の室内温度が最高75℃になるハウス内での天日干しを行っている。
 入社20年「城陽の梅製造担当」の下岡俊二郎さん(39)は「日の出とともに(午前4時30分ごろ)出勤し、ハウス内の梅をひっくり返します。昼間はとても長時間、作業できないため、夕方から大きさの選別作業をします」と説明。天日干しは大粒の梅で3~4日かけて行うという。
 先月30日から始めた天日干しは、10月中旬まで続けられ、一日あたり約600㌔の梅の実を取り扱う。
 和歌山県の梅農家に生まれ、故郷と同じような梅の香りを感じて城陽の地で起業した栗山会長は「城州白を使った梅酒も、盆明けぐらいに完成します」と話し、「最後の一粒まで安心して農家の方々が城州白を収穫してもらえるよう頑張ります」と、梅製品にかける情熱を伝える。
 同社の商品に関する問い合わせは本社(城陽店)℡55‐6111まで。
 

昼間最高75℃になるハウス内で城州白を天日干し
昼間最高75℃になるハウス内で城州白を天日干し