台風21号の傷痕復旧へ 補正予算検討大詰め 久御山などハウス被害視察 (西脇知事)


《城南新報2018年9月12日付紙面より》
 
 西脇隆俊知事が11日、台風21号の暴風で農業用ビニールハウスなどに大きな被害が発生した久御山町や八幡市の現場を視察し、生産者から話を聞いた。復旧・復興へ補正予算の検討が大詰めを迎えたことを明らかにした。
 
 府によると、台風21号による山城地域の農業被害額は約6億8500万円で、その多くがビニールハウスを含む農業関係施設によるもの。久御山町では被害を受けたハウス225棟(被害額2億1364万円)のうち93棟、八幡市では257棟(同2億1756万円)のうち84棟が全壊した。
 久御山町を訪れた西脇知事は、同町藤和田で町特産の野菜苗「淀苗」などの生産に携わる井上文彦さん(62)・多美子さん(58)夫妻と、花苗を手掛ける寺内優介さん(36)のハウスの現状を確認し、生産者から説明を聞いた。
 井上さんは、ホウレンソウを栽培中に被災。ハウス12棟のうち全壊1棟、部分的破損4棟、鉄骨ハウス2棟で天窓にゆがみが生じるなどした。猛暑と台風での相次ぐ打撃に、多美子さんは「応援の意味で久御山の野菜を買ってもらえたら嬉しい」と話す。
 寺内さんは、ビニールハウス10棟のうち全壊・半壊各1棟、鉄骨ハウスのうち4つで天窓を自動開閉する機器が壊れた。被害額は現段階で1000万円超と予想。これからパンジーやビオラの苗を栽培するハウスが被災したという。天窓は今後の長期利用を見越して3年前に張り替えたばかり。「これほどの被害はなく、打ちひしがれている。鉄骨がいかれるのはよっぽど」と落胆し、公的補助の範囲が天窓まで拡大するよう切望する。
 視察後、西脇知事は「被害の大きさに心が痛む。農家の方のこれからの心配ごとや復旧・復興へ、全力で久御山町長と一緒に支援していかなければ…との思いを強くした」と述べた。被害を把握した上での支援を見据え、「農業被害だけでなく、文化財なども合わせて補正予算の検討をしており、大詰めを迎えている」と説明した。
 知事は続いて八幡市に移動し、ネギ生産者らのハウス被害状況を確認した。
 

久御山町藤和田で生産者の説明を聞く西脇知事(右から2人目)
久御山町藤和田で生産者の説明を聞く西脇知事(右から2人目)