「宝相華」彩色文様くっきり 来年1月まで秋季特別展 (平等院ミュージアム)


《城南新報2018年9月16日付紙面より》
 
 世界遺産平等院(神居文彰住職)=宇治市宇治蓮華=で15日、秋季特別展「秘密の花園―麗しくかぐわしい鳳凰堂の宝相華(ほうそうげ)」が始まった。
 鳳凰堂内部のほとんどの建築木材に描かれている「宝相華」文様。正倉院宝物にも見られるが表現は異なり、鳳凰堂内の文様でも違いが見られる。7~12世紀にかけて東洋美術に現れる空想花の総称として使われる。
 浄土教の経典にある極楽の植物「宝樹」が▽さまざまな色の宝石や貴金属で葉、枝、花、実ができている▽整然と向かい合って並び、互いが打ち当たるように連なる▽葉や花が光を放つ▽光が集まって天蓋を作り、その中にすべての仏事を映し出す―とされ、鳳凰堂内の荘厳(宝相華)が共通した表現となっている。
 文化財「建造物彩色」分野での選定保存技術保持者で画家の馬場良治さんが2010年以来となる新作の復元図(北面母屋柱)を完成させ、前期のみ初公開。神居住職は「戦前から続く鳳凰堂内部の想定復元模写できわめて象徴的な図様が完成。宝相華を多用した平安時代仏堂の全容解明に向けて、修正も含む研究が進めば」と期待を寄せる。
 ミュージアム鳳翔館で来年1月11日(金)まで展示。前期は11月9日(金)まで、後期は同10日(土)から。午前9時~午後5時。会期中無休。
 

鳳凰堂内にある北面柱絵の彩色文様を復元した新作㊧が初披露された
鳳凰堂内にある北面柱絵の彩色文様を復元した新作㊧が初披露された