> 城南新報 ON WEB|2015年7月5日の記事より 聖地巡礼アニメの懸け橋 響け!ユーフォニアム 宇治舞台

 

 


城南新報 2015年7月5日の記事より

聖地巡礼アニメの懸け橋 響け!ユーフォニアム 宇治舞台

多くのファンが訪れる作品の特設コーナー(市観光センター) 高校の吹奏楽部員たちの青春を描いたTVアニメ「響け!ユーフォニアム」の舞台となった宇治市で、劇中ゆかりの地を探訪するファンの聖地巡礼≠ェ熱を帯びている。放送は終了したが、ファン待望のDVDとブルーレイの発売が順次始まっており、巡礼者は引き続き増加しそうだ。アニメの効果でお茶と源氏物語のまちのイメージとはまた違った角度から脚光を浴び、新たな観光振興や地域活性化へ地元の期待が高まっている。


作品はKBS京都などで4月から今月初旬に放送された。架空の「北宇治高校」の吹奏楽部で、全国大会出場を目指し練習に打ち込む部員たちの葛藤や恋愛模様が描かれている。実在の宇治の街並みや宇治川河畔の風景、社寺、県(あがた)祭などが登場する。
放送を受けて、市と市観光協会は観光センターにコーナーをつくり、巡礼で訪れた人々が自由にメッセージを書き込めるノートや登場人物のパネルなどを設置した。コーナーの机といすは、北宇治高校のモデルとされる府立莵道高校から借りるという心憎い演出も。
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アニメの経済効果の試算こそないが、身近な例がある。同市五ケ庄西浦のナカジベーカリーのフランクデニッシュは作品のモデルになるや、多い時で売り上げが10倍になった。店長の中路義弘さんは「ファンのマナーが良いのが印象的」と話す。
また、県祭の晩に登場人物が語り合った大吉山の展望台には、祭当日の6月5日午後6時〜10時、雨天にかかわらず全国から約150人(市調査)が来場した。
吹奏楽部のアニメは珍しい。宇治中学校吹奏楽部の平岡順一顧問は「楽器の音と運指がしっかり合っている」と完成度を高評し、生徒たちのユーフォニアム人気の急上昇ぶりに驚く。
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今後の課題は好効果の生かし方。安易にまちおこしに当て込まず、地元から作品の魅力を掘り下げ、新たな観光客層となるファンの心理を読み解く工夫と努力が求められている。
アニメ聖地巡礼現象の調査・考察をしている同市槇島町千足、京都文教大学総合社会学部の片山明久准教授は「非常に好評なアニメ。聖地巡礼は今後も増える」とみる。「ファンの楽しみをサポートする」大切さに触れ、新たな関係づくりへ「ファンと一緒に作品の世界観を楽しんでほしい」と呼びかけている。

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